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片道一方思想(一恋←雨)
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片道一方思想




こんにちは。雨竜です。


僕は今、片思いをしています。


名前は阿散井恋次。

彼に、久しぶりに会った日の事です。

よかったら見てください。







今日、学校でなんとなく

黒埼と話していました。

はっきり言ってこいつは大嫌いだ。

恋次の恋人だから。

むかつくけど、良いヤツだ。





「石田、お前弁当こぼしてるぞ。」

「あ…」

「…しっかりしろよな…」



五月蝿いバーカ。

お前の説教なんて聞きたくもない。

どうせなら阿散井にしてほしい。




「…あ、石田、井上しらねーか?」

「知らないよ…欠席じゃないのか?」

「ああ、まぁ多分…そっか、そうだよな…」

「…お前今、阿散井の事考えてただろ。」

「なっ!?か、考えてないし!」

「考えてるだろ。」

「何だお前、サトリか?」




さとりというか…

分かりやすいだけというか…




「…お前の言う事が
 おかしい時は、大体そんな感じだろ。」

「そうか?」

「そうだろ…自覚ないのか…」

「つーか、恋次の名前
 出すなよ…会いたくなんだろ…」

「すでになってんだろ。」

「まぁ…なぁ…」




なんて気持ち悪い顔だ。


恋焦がれる乙女のような表情に

男子の薄汚い性欲がプラスされたような…

そんな表情だ。


見てるだけで吐き気がする。




「だってよぉ…
 もう3週間も会ってねーんだぞ?」

「お前らにしては短いじゃないか。」

「一秒会えないだけで
 俺は限界なんだよ!」

「ならお前の今の状態は限界以上って事か?
 限界に上なんてないだろ。」

「お前…それはあれだろ
 …言葉の文っつーか…」

「というか、学校に行くのは一つの
 任務みたいなものじゃ無いのか?」

「俺がそんな良く知るワケねーだろ…」

「それもそうか…」




なんだこの空気。


気持ち悪い。とてつもなく不愉快だ。


こんな時阿散井が居たら、

話なんて聞かずに飯を食ってるだろうな…

…僕も会いたいんだよ……


恋人の癖に欲張るなよな…



「あっ…恋次、刺青で注意受けたとか。」

「そんな先生居たら、阿散井より背が高くて
 強そうで妙なオーラがあるという事だな。」

「…いねーか、そんな先公。」

「会いたいからって、
 現実逃避みたいな考えよせよ。」

「う…お前キツイぞ…」

「口を開けば阿散井のくせに。」

「だってさぁ…好きな奴に
 会いたいのは当たり前じゃん?」




だから、僕も同じだって。



「あいつも色々忙しいんだろ。」

「ああ、恋次も忙しいんだろうな…」

「…あいつもな…」

「…恋次もな…」


………


うざい…



「…お前、阿散井のこと
 あいつって呼ばないよな、最近。」

「なんか呼び辛い。」

「なんで。」


「可愛いから。」






………うわ。


そうゆうことサラッと言うか?普通…




「ベタ惚れだな…」

「悲しいぐらいにな。」

「そんなんだと阿散井のこと疑われるぞ。」

「んなヘマしねぇよ。」




今にもしそうなんだが。




「…お前、ちょっと黙れよ、食欲が失せる。」

「もう食い終わってんだろーが!」

「生きる気が失せる。」

「じゃあ死ね。」

「お前が死ね。」



阿散井の話やめる気はないのか?





「はぁ…ほら、チャイム鳴ったぞ。」

「ああ、席戻るわ。」



やっと行った…



まじで殺しそうになったぞ。


贅沢ばっかり言いやがって。


なら僕はなんなんだ?


報われないのか?


この恋は…




なんだこれ、少女漫画のセリフみたいだな。




午後の授業。


いつもは真面目に聞いているのに、

なんだか聞けない。


ノートに服のデザインを描いていた。

身長設定がいつのまにか188pにしていた。


末期症状か?


黒崎みたいになんた気分だ…


最悪…





「石田、一緒に帰ろうぜ。」

「なんだよ、めずらしいな。」

「なんか、誰かと帰りたいんだよ。」

「阿散井の変わりか?」

「お前なんか整形したって
 代わりになんねーよっ!!」

「切れるなよ…」

「ああ、ごめん…」




本当にうざったい。


大嫌いだ。本当に。



帰り道。




特に話す事も無い。


黙って歩いていた。


僕は、カバンから本を取り出して、

読みながら歩いていた。



こんな帰り道、ごめんだ。



本に集中できないぞ。




しばらく歩いていた。



本当にしんとしている。



かといって話しをしたいワケでも無い。








そうしたら、黒崎が何か言いかけた。




「…石「一護っ!!」







………………ん?




何か今、声がしなかったか?




声のした上を見上げれば、

ああ、やっぱりそうだ。





愛しい君が居た。




「恋次っ!」

「阿散井、どうし…」



「…石田ぁ……」

「うわっ!?」



落ちるように下りて来た阿散井が僕の胸に抱きついてきた!?


な、なんだ、黒崎と間違ったのか!?



でも、僕の名前を呼んでいたし…




………期待してしまいそうだ。




「石田…俺…」

「あ…阿散井…?」

「石田、てめぇ、恋次から離れ…」



「疲れたっ………」




「「へっ…??」」





何だ、そういうことか。



疲れていたから、

黒崎よりは近くにいた僕に

寄り掛かろうとしたのか。


やっぱり、期待なんてするもんじゃないな。


ベタだけど、心底がっかりだ。



「あ…石田、悪い…」

「いや、大丈夫だよ…阿散井こそ大丈夫か?」

「大丈夫…ちょっと3日ぐらい完徹しただけで…」

「…それ、大丈夫なのか?」

「いつもよりは寝たほうだし…」

「とにかく…僕の家の方が
 近いから、連れて行くぞ!黒崎!」

「おう!大丈夫か恋次!?」

「だから大丈夫だっつってんだろ…
 石田と違ってお前はなんでもかんでも
 グダグダ聞きやがって…!」

「ご、ごめん…;」

「一護………」

「何だ?」

「………何でもねぇ…
 一人で歩けるから、足を掴むなっ!」

「お前、下心見え見えだぞ…」

「なっ…W攻撃!?」





阿散井が笑ったので、僕も笑った。


二人何か同じ事をしただけで、

こんなにも嬉しい。



黒崎、本当にお前は幸せ者だぞ。

お前はこんなこと良くあるんだろ?




まぁ、阿散井の笑顔を見せてくれた事に

感謝してやるよ。



それでもムカつくけどな。死ね。




「石田ぁ…」

「何だよ、家にはプリンがあるぞ。」

「うおっしゃ!」




君が嬉しそうな顔をする。


たまらなく愛しいよ。


本当に可愛い。



黒崎が横で妬ましそうな顔をする。





でも、やっぱり僕は負けてる。



黒崎、お前、

阿散井が自分の名前呼ぶことなんて

良くあるから、表情ちゃんと見てないだろ?

あいつ、お前を見る時、

すごく嬉しそうな顔をするんだぞ。


もっと有り難そうにしろ。





それでも僕は

二人のそんな姿を見るのが好きなのだから、


一種の変態なんだろうな。




そんな事を考える



今日の良き日。







Fin.







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