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近距離で遠距離。
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近い近い近すぎる。








 近距離で遠距離。 













「…一護、近ぇよ。」

「近くて良いじゃん。」

「鬱陶しいんだよ!!」

「酷いなぁ、恋次Vv」

「〜っ、罵ってるのにニヤけるなっ!!」









なんだっつうんだ、コイツは。




久し振りに会ったと思ったらコレか。

休む暇も与えてくれず近距離か。




眠いんだ。

頼むから目を逸らしてくれ、落ち着かねぇ。






ニヤニヤすんなっつの

鬱陶しいんだよ。















「恋次、恋次。」

「ん?何だよ。」

「すげぇ好き。」

「はいはい。」









いっつもいっつも

同じ事言うんじゃねぇよ、この餓鬼め。












「恋次は?俺の事、好きか?」

「んー、どーだろーなー。」

「!!?れ、恋次ぃ〜」

「泣くなぁ鬱陶しい!!」











ぐすぐす鼻音、態とらしく響かせやがって。




なんでコレで、俺が下なのか理解できねぇ。

つか、したくねぇ。











「恋次、好きだ愛してる。」

「おう、そりゃあど〜も、アリガトさん。」

「結婚してくれ。」

「できっかなあ。」

「子供欲しいなぁ、生んでくれよ。」

「旦那様にそんだけの甲斐性あったらな。」

「俺はこう見えても甲斐性のある男なんだよ。」

「言ってろ、餓鬼め。」

「んだと、嫁恋次。
 俺は子供じゃなくて旦那になるんだ旦那に!」

「勝手に決めんな。」

「決まってんだよ、世界ができた頃から。」

「なんだそりゃ。」

「俺と恋次は運命だからな。」

「そういう事にしといてやるよ。」

「じゃあ、俺がもっと良い男になれば結婚してくれんだな?」

「まあ、出来たらな。」











むにっ







と、頬を摘まれた。





痛ぇよ、離せ。












「出来たらじゃねぇよ、絶対するんだ!」

「ははったひゃら、ははへ!
 …ったく、ヒリヒリする…」

「だって恋次の顔、
 すっきりし過ぎてて摘むところ無ぇんだよ。
 ちょっと力込めちゃってさ
 …うん、てかごめん。痛かったか?」

「痛ぇけど、別にいい。」

「サンキュ。」















なにがしてぇんだこの餓鬼は。




つーか、サンキュってなんだっけ?







………ああ、有難うって意味だっけか。












「恋次ぃ、なあってば。」

「うるっせぇ…ちょっと黙れよ、頭痛ぇ…」

「聞けよ、俺が恋次への愛を一生懸命説いてるのに。」

「説くな、うぜぇ。」

「やだ。」

「…さっきから何がしてぇんだ。」











ベッタベッタベッタ



触ってきやがって、

鬱陶しいったらありゃしねぇんだよ。






腰やら足やら触りやがって(阻止はしたが)



終いにゃ斬ってやる。










「だってさ、久し振りじゃん。」

「ソレがわかんねぇ。」

「恋次は、俺に会いたくなかったのか?」

「………会いたかったよ。決まってんだろ。」











ああクソ、躊躇っちまった。









「じゃあ、ソレだよ。
 会ったらさ、こう、なんか、
 もっとくっ付きたくなんだろ?」

「なんねぇ。顔見たら安心した。」

「なんだよ、余裕むかつく。」

「餓鬼より余裕無くて溜まるかよ。」

「…あん時はねぇくせに。」

「…あ゛…?何か言ったか?」

「言ってません!」










ふざけた事抜かしやがって。



もういっその事、一発殴って退散しちまおうか。










「…恋次、あのさ…」

「…お前な…まさかな…」

「そのまさか。」










嫌な予感的中?





ってか、これで予測できねぇほど鈍くねぇよ。





何、嬉しそうな顔して押し倒しやがる。






…畜生、調子が狂ってきやがった。













「…結局、コレがしたかったのか、テメェは。」

「…おう、そうだ。」

「嘘吐け。」

「…悪ぃ。なんか、溜まんなくなっちまった。」

「…もう、いい…」











畜生畜生畜生





照れてやがるよ、俺。



駄目だ、苦手だ、こういうの。









「…でさ、恋次は結局どうなんだよ。」

「…何が。」

「俺の事さ、好きなんだろ?」

「………………」











記憶よ無くなれ、馬鹿野郎め!










「…好きだよ、馬鹿野郎め。」

「やった!」









負けちまったよ。





























今日もなんつー快晴だろな。






俺が住むあの世が透けて見えそうだ。









なのに俺等ときたら、


お天道様が見てる中で

カーテン閉めて愛し合って。





とんでもねぇバチ当たりだ。








近そうで遠いこの距離を





縮めたくて、ひたすら傍に居たいと願うのは









俺だって一緒なんだよ。
















(恋次、愛してる)

(うん、俺も。)
























Fin.


















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