「う〜…ん、やめ、ろぉ」

夜中、飛段の呻き声で目が覚めた角都。

「んん…う」

顔を見ると、眉間にぎゅっと皺を寄せていて時々首を左右に小さく振る。どうやら悪夢を見ているようだ。

「飛段…」

「う〜ん…や、め」

角都は手を伸ばした。目線は苦しげな顔に向けられている。そして顔に触れると思いきや…その手は胸元へ。

「…っ、う〜」

服の上から鎖骨を撫で、次に乳首に触れる。指で感触を確かめ、少し力を入れてぐりぐりと押しつつ、円を描く。途端に飛段の口から漏れる、甘い吐息。

「ふっ…あ、あ」

寝ていても感じるんだな、と妙に感心しながら角都は飛段の服を捲り上げ、手をそっと素肌に這わせた。肌は熱く、見れば飛段の顔は朱に染まり、耳まで赤い。それに気をよくした角都は口角を上げた。引き締まった腹筋を撫で、再度乳首を弄ると直接の刺激に飛段の息はあがり、体はびくびくと震える。

「あっ、ああ…、かくずぅ」

「………」

このままもっと色々な事をしたいと考えていた角都だったが、飛段の甘く掠れた声で名前を呼ばれた瞬間、なぜだか急にとても満ち足りた気分になり弄っていた手を止めた。代わりに腕を飛段の頭と腰に回し抱きしめる。最初はまだ少し、んん、と声を上げ身じろいでいた飛段だが、やがて、すぅすぅと穏やかな寝息を立て大人しくなった。角都は朝になったら飛段にどんな夢を見ていたか聞いてみようと決めると、飛段の額に一つ口づけを落とし、再び眠りについた。



-END-


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