聶耳


聶耳

聶耳(じょうじ 1912年2月14日生)
 [中国・作曲家]


 雲南省昆明市生まれ。幼少の頃から楽器に親しみ、師範学校時代には共産主義活動に目覚める。卒業後は、主に上海市を拠点に「採掘の歌」「波止場労働者の歌」など左翼系映画・演劇の楽曲を数多く作曲した。

 1933年、中国共産党に入党する。周囲の左翼文化人たちが中国国民党当局に次々と拘束され獄死する中、盟友の劇作家・詩人の田漢も逮捕。近日中に聶耳逮捕予定との情報を受けて、1935年4月に大日本帝国滞在中の兄を頼って来日する。「義勇軍進行曲」は抗日映画『風雲児女』の主題歌として、田漢が獄中から密かに送った歌詞に合わせて日本在留中に最終的に書き上げた。

 しかし、聶耳は1935年7月17日の午後、神奈川県の湘南海岸にて友人と遊泳中に行方不明になり、翌日水死した遺体が見つかった。日中関係や中台関係が緊張すると、聶耳の最期を「中国国民党または日本国政府による謀殺」とする陰謀論が出てくるが、当時捜索に携わった地元関係者は、他の水死者と特に変わった点はなかったと証言している。聶耳の遺骨は1937年に、聶耳の友人の留学生たちが出身地の昆明市に持ち帰り、西山美人峰に埋葬された。

 聶耳の死後、「義勇軍進行曲」は1949年9月27日、中国人民政治協商会議第1回全体会議で、中華人民共和国の暫定国歌として決議された。

  1935年7月17日死去(享年23)





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