藤岡宣男（ふじおかのぶお 1964年12月14日生）［声楽家］
広島大学附属福山高等学校を経て、広島大学教育学部音楽科、同大学教育学研究科修士課程、博士課程でピアノと音楽教育を学んだ。修士課在学中に、文部省派遣留学生に選ばれ、米国ミシガン大学音楽学部大学院へ留学。その後、財団法人ヤマハ音楽振興会に勤務し、ヤマハ講師の採用・教育研修・カリキュラム・教材開発等にかかわった。
カウンターテナーのブライアン・アサワとの出会いがきっかけとなり、カウンターテナーをはじめ、東京室内歌劇場の団員に合格等、多数のオーディション・コンクールで入賞受賞。古楽、クラシック音楽のジャンルを超え、全国放送CMやTVドラマの音楽等でも活躍。年間60回を超えるリサイタルをこなし、多数のコンサートに出演するなど、声楽家としては多忙を極めた。世界的にも、相対的に数の少ないカウンターテナーの中でも、特にその幅広い声域は群を抜くといわれており、透明感にあふれたシルクトーンと呼ばれる音色は人々に衝撃をあたえた。極めて知的な解釈と自然な音楽性は高い支持を得ていた。
2005年9月25日、午後8時ごろ、横浜市の所属音楽事務所社長の住居兼事務所マンション5階のベランダから転落し、死亡する。社長はたばこを吸っており、藤岡が煙を嫌がりベランダに出たところ、叫び声を上げたため、社長が見ると、ベランダ外側にぶら下がっており、社長が助けようとしたが12メートル下のマンション敷地内の花壇に落ちたという。ベランダには、手すりの半分ほどの高さまでチラシなどが積まれており、藤岡が足を滑らせたとみられている。
2005年9月25日死去(享年40)
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